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 高齢者歯科学II 講義メモ(平成14年度)


講義テーマ 「口腔管理体制とチームアプローチ」 (全2回)            担当:菅 武雄


第一回(平成14年6月6日)

1.在宅医療

「生活の場」での医療  →Keyword 「生活」
 スライド
  患者T症例.初診64歳女性.40歳クモ膜下出血にて寝たきり.
  主訴は左側下口唇の咬傷.麻痺側にて症状なし.
  残根十数本.咬合位保持が失われている.咬合崩壊の1つのパターン.
  寝たきり20年以上の経験の中で,歯科的サポートがなかったのはなぜか.

患者さんがもっている通院条件の中の「通院困難」という条件を考えよう.

 患者の有する種々の「条件」を加味して診療を組み立てるのが我々の仕事.しかし,歯科は外来診療を中心に発展してきた経緯があり,「通院困難」という条件を加味するのが遅れていると言える.患者さんは歯科診療所に来る,という先入観がないか?
 →Keyword 「条件」

2.往診と訪問診療

 「通院困難」という条件を有する患者に対する歯科医療には,現状で4つの選択肢があると言える.これは制度的な分類にはなっておらず,いわば理論上,もっと言えば理想の分類であると言える.(ここは注意が必要)
 これらは「選択肢」としてとらえ,組み合わせることに価値がある.

 ・通院困難な患者に対する歯科診療システム
  外来診療←(搬送)
     往診→
  訪問診療→
  入院   ←(搬送)

 ・往診と訪問診療
 現状では,歯科において往診と訪問診療を制度上分けて考えることはない.しかし,医科では明確に分類されており,往診と訪問診療を分けて考えることで,問題が明確になると思う.歯科の現状では,街中で行われている診療の大半が「往診」であり,「訪問診療」の理念や技術は十分に患者さんたちに提供されているとは言えない.

   往診と訪問診療の違い

往診 訪問診療
依頼があったときのみ行われる 長期的な医療計画に基づいて行われる
外来診療の延長線上に位置する 外来診療・入院とは異なる診療体系


3.制度の中での歯科医療

 歯科は2つの制度にまたがっている.医療保険制度と介護保険制度である.

・介護保険制度の中で歯科(歯科医師)のもつ役割は以下の3点が重要である.
1)介護支援専門員(ケアマネージャ)として
2)介護支援事業者として
3)介護認定審査委員として

・歯科が介護保険制度の中で受け持つ項目は1項目.それは「居宅療養管理指導」である.

→Keyword
 「居宅療養管理指導」

特定疾病を知っておこう.



第二回(平成14年6月13日)

1.第一回への追加:高齢者の居所

在宅(生活の場)
施設
 特別養護老人ホーム(生活の場)
 老人保健施設(リハビリの場)
 医療施設(医療の場)

2.特定疾病

 再度掲載して,学生諸君へ重要性を強調.この程度の疾病の知識は知っておいて欲しい,という意味で.

3.前回のまとめ

 1)在宅医療とは?
   生活の場での医療.→keyword「生活」

 2)訪問診療とは?
  「通院困難」という条件を有する患者への対応(選択肢) →keyword「条件」

 3)歯科の関わる2つの制度
  「医療」と「介護」

 4)介護保険における歯科の役割
  「居宅療養管理指導」  →keyword

4.居宅療養管理指導の内容は?

5.介護における口腔ケアとは?

6.口腔ケアの意味

7.歯科専門職による口腔ケア

・器質的口腔ケア
・機能的口腔ケア

8.高齢者を支える専門職

9.介入の理論とは?

 

★何かご質問あれば,いつでもメールをください.菅 武雄 suga-t@tsurumi-u.ac.jp

2002年9月に,本を出しました.「口腔ケアハンドブック」という本です.ヘルパーさん向けの本ですが,学生諸君にも参考になるような内容だと思います.副読本にどうぞ.(宣伝)


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